たどり着いた、この味。
三陸で水揚げされたスルメイカの
美味しいところだけを使いました。
爽やかな夏の肝と、
脂が浮くほど濃厚な冬の肝。
混ぜて生まれる深いコクと風味。
スルメイカは初夏に水揚げが始まり、秋にかけて脂を蓄えていきます。
季節によって肝の味わいも異なるので、尾張屋半蔵では季節の異なる2種類の肝を混ぜ合わせ、味に深みを持たせています。
スルメイカ×米麹×沖縄の塩「シママース」
三陸で水揚げされた
スルメイカの
美味しいところをそのまま。
スルメイカを捌き、腑は塩をして一晩置いたものにスルメイカの身と足を混ぜ作ります。
風味に深みをもたらす
米麹の隠し味
米麹は、蒸した米にコウジカビを繁殖させて作った麹で、糖になる力が強く、清酒や甘酒、味噌などの製造に用いられます。ほんのりとした甘みがあり、腑と混ぜた塩の風味と溶け合い、あっさりながらもしっかりとした味わいを醸し出します。
沖縄の塩「シママース」で
仕込む絶妙な塩加減。
尾張屋半蔵が特にこだわっているのは、塩分の配合です。
一般的な塩辛に比べ塩分は3分の1。さっぱりと薄口な上品な味わいで「刺身感覚で食べられる」と岩手県内外のお客様から好評です。
震災前のあの味を取り戻す
記憶を頼りに味を戻していきました。
2011年3月11日、東日本大震災発災。
山田町も甚大な被害を被りました。
津波後には大規模な火災発生し、尾張屋半蔵の加工場も被災しました。
震災後の混乱した中でも、スタッフ一同の頑張りにより、2011年8月には中央町の店舗と加工場を再建しました。
お客様の声に応えたくて。
震災前より全国展開していた「びはんの塩辛」。
震災後は「再建してまた塩辛を作って欲しい」との声が多数寄せられました。
震災の年に原料であるスルメイカを仕入れ、よその市場にいったん預け、翌年2012年2月より塩辛の製造を再開しました。
仮設の加工場では3人のスタッフで塩辛づくりに取り組んでいましたが、機材などが十分揃わない状態での再建だったため、当初はイカの乾燥などに手間を要しましたが、現在では震災前の味を復活させました。