新生やまだ商店街の和海味処いっぷくさんでUMIWASHIの試飲会を開きました。

カウンターに陣取ったのは、びはんの間瀬慶蔵、明神丸かき・ほたてきちの中村敏彦さん、お米の生産者さん代表のMIYABIの佐藤雅也さんと、このメンバーでスペインにワイン醸造の旅にも行ったofficeマツモトの松本龍太さんが友人代表で参加。
いっぷくさんにお願いして、唎酒風にどちらがそれとわからないままに、熟成前と熟成後に分けて出していただきました。



まずは見た目からして違っていて、一方は無色透明なクリアな色(以降A)、方や黄色みがかった色合い(同じくB)。
いざ口に含むと…
Aは鮮烈なシャープさとキリッとした爽やかな芳香と熟したメロンにも似た、まさにフレッシュな果実味。後味までじっくりと長く続く力強い味わい。
Bは角が取れたまろやかな風味と落ち着きながらもしっかりと味わいを残した重厚な味。穏やかでいつまでも飲んでいたいようなふくよかな味わい。
メンバーの意見は満場一致で「B」。
見事正解でした。









定置網が始まって魚種も豊富になった山田町は、名残の毛ガニ、アイナメ、サクラマス、カナガシラ…そして走りの生ウニと、賑やかな魚介を楽しめます。
その海の味わいをしっかり受け止めるのは、飯米のひとめぼれでの仕込みによるものではないでしょうか。
…といっても、熟成が全てではなく、熟成前のUMIWASHIもしっかりと肴を受け止めます。
お料理によっては熟成前の方がピッタリ来たり、まったりとした味わいには熟成酒をあわせたり…熟成の有無に関わらず、魚でご飯をいただく、そんな表現がまさに最適です。
そして、さらには丁重に燗につけていただく贅沢も!

じっくりと温めて風味を失わないような絶妙なぬる燗で。
これはまた、まったく別のお酒になってしまったような変化でメンバ一同、歓声を上げました。
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わずか120日、4ヶ月の熟成でここまで変わるとは思いもしませんでした。
熟成前のUMIWASHIだって、しっかり冷蔵保存されていたわけですから、海中の熟成とはなんとも奥深くて不思議です!
一説では、水の揺れ、水温の微妙な変化に加え、音による微細な振動もあるのだとか。
空気中に比べ水は音を伝えやすく、より様々な振動が酒に加えられます。
こと、山田湾の牡蠣養殖棚近辺は通過する作業船のエンジン音、水面から伝わる外気の音、水の流れる音、自然が生む微細な音など多種多様な音に包まれます。
こんなゆりかごが独特の熟成を産んだのかもしれません。
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この山田湾海中熟成UMIWASHI。
山田の道の駅やまだ おいすたで販売予定です。
熟成前のUMIWASHIはすでに店頭にあります。
びはんストア、ネットショップの「びはんねっと」でもお買い求めいただけます。